マイカー持ちが、今時の軽自動車をカーシェアしてわかった事
車を借りる場合、以前はレンタカーというものが主流でしたが
最近ではより気楽に使えるカーシェアというサービスが増えてきています。
実際に走っている車を見かけることも多いのではないでしょうか?
もちろん、マイカー持ちの私には当然ながらどちらも利用する機会はほとんどありませんでした。
そんな中、ある日会社から「免許証のコピーを提出して」と支持されたと思ったら、数週間後にカーシェアの法人会員カードを支給されました。いきなりカードだけ渡されて最初は使う気も無かったのですが、ある日に営業車が出払っていたために借りてからは、何度か使う機会が出てきました。
借りた中で今時の軽自動車の出来の良さに驚いた"スズキハスラー"と"レンタカーやカーシェアはマイカーの置き換えになりえるのか?"というテーマで、レビューを書いていきます。
かわいい顔して元気に走るハスラー |
スズキハスラーってどんな車?
巷で見ることの増えた大人気の軽自動車で、コンパクトSUVというジャンルに分類されます。このジャンルは数年前から流行していて- 日産 ジューク
- ホンダ ヴェゼル
- マツダ CX-3
- トヨタ C-HR
調べたところによると、同じくスズキから発売されているワゴンRと同じプラットフォームを使っているそうです。
カタカナだらけで分からない方には
「ワゴンRの車高を高くして、砂利道でも似合う見た目にして、可愛くまとめた車」
と思ってください。そんなハスラー、可愛い見た目だけかと思いきや、実はモーターアシストが入る"S-エネチャージ"という機構がついているんです。大人気のエコカー、トヨタプリウスの様な本格的なシステムではないですが、簡易的なハイブリッドカーになっている点も流行りのポイントをおさえています。
それでは、運転中の細かい点についてレビューしていきます。
気に入ったところ
加速
軽自動車はエンジンが小さく、加速がゆっくりになりがちです。しかし、このハスラーは前述のS-エネチャージのおかげで、静止状態からはとても力強く加速します。私は1人乗りで使いましたが、おそらく4人乗ってても街乗りなら不満無いでしょう。なので、ちょっとラフにアクセル操作をするとガツンッと揺れます。見た目の可愛さ以上にワイルドなキャラクターだったんですね。
巡航
驚くことに80km/hくらいまでは比較的静かに速度を載せて巡行できてしまいます。というのも、先ほどのS-エネチャージが85km/hまではアシストしてくれるのだそうで、その恩恵が大きいのでしょう。アシスト適応外の90km/hくらいまでは、ノイズや乗り心地は許容範囲でした。
平日昼のやや混んだ首都高くらいまでなら、問題なく流れに乗れる性能です。
不満だったところ
パワーは軽自動車としては十分以上あるのがわかっていただけたかと思いますが、乗っていて気になった点も上げていきます。ハンドリング
ハスラーは運転時の目線が高く、小さく四角い車体で見切りも良いので、街乗りの操作性は上々です。ところが、不満は首都高に乗って見えてきました。それはハンドルセンターの遊びが大きく、曲がるまで切り込んでいくと唐突にグッと曲がり始める所。そこそこのペースにそこそこのクネクネ道が続く首都高には若干危ない味付けです。
もちろん、ただでさえ背高なワゴンRをさらに高くしてる車なので、カーブが得意な車では決してないでしょう。そんな車そのものの素性が原因か、はたまた履かせていたエコタイヤが良くないのか、空気圧が合ってなかったのか…1日乗っただけでは原因を突きとめることはできませんでした。
――書いてて思い出したのですが、昔1度だけ運転した2代目スズキスイフトスポーツもそんな味付けだった記憶があります。ハンドリングマシンと聞いていた割にそんな感じだったので、当時はてっきりタイヤが古かったからと思ったのですが、まさかスズキの味付けがそういう感じなのでしょうか?――
ラゲッジ(荷室)
車のキャラクターに合わせた内装はポップな作りで可愛いです。シートもペラッペラというわけではなく十分な作りでした。唯一気になったのがラゲッジ&リアシート裏面です。荷物を運ぶのにリアシートを倒して使っていたのですが、シート裏は本来のラゲッジスペースと異なる素材が使われています。ゴムコーティングで滑りにくくなっていて、レジャー利用で濡れモノを載せる人も想定しているのでしょうか。
私が使った時は、大きめの荷物を片手が塞がった状態で引きずり出さなければならず、このゴムコーティングでは荷物が動きませんでした。一度手荷物を置き、滑りの良いラゲッジ部まで大荷物をずらしてから、リアハッチを開けて片手で引っ張り出せました。
また、これはほとんどの軽自動車に共通ですが…4人座ったは良いけどその人数分の荷物どうするの?という車内空間です。これは商用1BOXバンがベースの車種でないと難しい問題です。膝上に載せて座ってられるような小さい荷物なら大丈夫でしょうが、荷物も人も満載で遠出という用途には向きません。
ハスラーについてのまとめ
1日乗ってみた総括としては「見た目から想像してたキャラクター以上にパワフル。街乗りメインだったらこの1台で本当に十分以上な車。」です。街なかに軽自動車が増えてきて久しいですが、現在の軽自動車の質感や性能は確実に上がっており、正直驚きました。用途次第ではメインの1台としての選択肢に含められるところまで実力が備わってきていると感じられました。
カーシェアってどんなサービス?
つづいてカーシェアとレンタカー、車を借りるという意味では似てる二つのサービス。この違いを見ていきます。レンタカー:運転と給油以外はお店がやってくれる
レンタカーはお店の方が事前に洗車、車内清掃をしてくれます。また、出発前の日常点検なんかも一緒に見てもらえます(貸出し前のキズ確認の意味もあります)また、ガソリンの満タン返しが前提です。(店舗清算もできるはず)
借りるのはあくまで車で「使ったガソリンは自分で払って」ねという仕組みです。
カーシェア:お金以外の負担がチラホラ
一方のカーシェアは、多くがコインパーキングに置いてあるので、店舗窓口がありません。使用頻度が高いなら、家の近所にあれば便利ですね。もちろん店舗スタッフもいないので、日常点検はセルフです。そしてガソリン代、なんとこれが掛かりません。そのかわり
「残り半分切ったら、車使っている間にガソリンスタンドに寄って、専用の給油カードで補充して下さい」
という仕組みです。洗車すら「汚れが目立つようなら、給油のついでにして下さい」なのです。
ちなみに私の使ったカーシェアには「給油割引」「洗車割引」というサービスもありました。それぞれ利用時間から30分の利用金額が割引されます。
カーシェア・レンタカーそれぞれの利点
家の近所にあれば予約から乗車までスムーズで気軽に使えて、手間が増えてもガソリン代がかからないからお得なのがカーシェアの利点です。そんなカーシェアは、置いている駐車場と車両が紐付いています。使うなら当然、近くにある車を使うでしょう。これが車1台に対して利用者数が少なければ良いのですが、車の数に対して近所のユーザーが増えすぎると、需要が集中し離れたエリアの駐車場まで自分で空車を探さなければなりません。
でもレンタカーなら、もし行きつけのお店に予約が集中しても、他店が空いていれば車両の融通もきくはずです。よほどの需要期でもなければ、とりあえず何かしらの車は借りられるでしょう。
また、利用回数が少なくても「旅行で丸1日以上使う」なんて用途ならレンタカーの方が理にかなっているでしょうか。あらかじめ満タンになっているので、借りたらすぐ目的地目指して出発できます。カーシェアで給油前の状態だとそのまま遠出するのは心配ですし、シェアという言葉からも、長期間の借りっぱなしは用途が違うような気がします。
その他にも、レンタカーには乗り捨てサービスがあります。行きだけ荷物運ぶのに使いたいというパターンなら、片道分の利用時間+乗り捨て手数料で済むレンタカーの方が合理的ですね。
マイカーを持つよりお得なの?
カーシェア料金
何度か利用しまして、朝から夕方まで借りての料金は1度におよそ6〜7千円でした。乗ったのは軽自動車とコンパクトカーです。利用会員になってる知人に聞くと、別途月額がかかるそうです。
マイカーの出費と比較
私はドライブが趣味がなのでマイカーを持ってます。普通車のコンパクトSUVで、均等払いのローンと保険&の月割りに自動車税を月割りで考慮すると、毎月約6万円を払っています。駐車場を借りると都市部なら+1~2万円、さらに乗った分だけガソリン代や整備代などが掛かります。使いたいときにいつでもすぐ使えるメリットも加味すると、ざっくり計算で月に12回程度の利用なら買うよりも安いといった所でしょうか?
カーシェア・レンタカーについてのまとめ
使い方によっては安く車を使えるカーシェア、そしてレンタカー。趣味や通勤の車ではなくたまの移動手段としてなら、マイカー要らないと思います。持たずに借りるという選択は大いにアリです。自動車メーカー最大手であるトヨタですらカーシェア参戦を表明するのも頷けます。なんてったって車を使うという点で楽なんです。税金だ整備だ車検だは知らないうちに終わってて、ユーザーは乗って返すだけ。
「自分には買うと借りるとどっちが向いてるかわからない」という方は、まずは一番手間のかからないレンタカーから始めてみてください。目安として月に8万円払い始めるようになったら、思いきって新車を買うのも考えて良いかもしれません。
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